17日午後6時半から国会正門前では、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の主催により、「戦争法案反対!国会前集会」が行われた。同日午後に、参院平和安全法制特別委員会で混乱と怒号の中で行われた安全保障関連法案の「採決」は、質疑もなく行われた上に、速記録に「聴取不能」と記されるなど、手続きに問題があると同委員会に出席した野党議員が指摘したのを受けて、集会では「可決」ではなく「無効」であるとし、「強行採決もどきは無効!」などという掛け声が繰り返された。
しかしその後、同法案は参院本会議に送られ、18日午前も、その議決をめぐり与野党の攻防が続けられており、時折休憩をはさんでその模様が参院インターネット審議中継などで伝えられている。
17日の集会には、イエズス会社会司牧センターや平和を実現するキリスト者ネット(キリスト者平和ネット)、日本カトリック正義と平和協議会(正平協)などの団体が、国会正門前付近で旗を掲げていた(=写真)。
この集会に参加した正平協事務局長の大倉一美(かずよし)神父は、本紙に対し、「今度の安倍政権のやり方、存在は最悪です。こんなことを黙認する日本人がいれば同罪です。この70年、世界に誓った平和憲法を踏みにじる行為をする自民、そして平和の党と名乗っている公明党に怒りを感じます。公明党が戦争をする国を容認することをやめ、本来の平和の党に戻ることを願っています」と語った。
一方、日本バプテスト連盟理事会は17日、抗議声明を発表。「国民世論とさえ言えるほどに高まった思いと行動とを、安倍内閣は一顧だにせず、『戦争ができることが安全保障』という自らがしがみついてきた結論にひたすら執着しました」と批判。「私たちは、戦争そのものを認めません。したがって、私たちは、あらゆる戦争のための備えに反対します」などと述べた。
なお、正平協はカトリック東京大司教区との共催で、21日から3日間にわたって、「戦後70年の今こそ、地上に平和を―痛みを知る神とともに―」をテーマに、第39回日本カトリック「正義と平和」全国集会2015東京大会を、カトリック東京カテドラル関口教会など都内5カ所で開催する。
また、総がかり行動実行委員会は、18日も午後1時から「戦争法案廃案・国会正門前座り込み行動」、午後6時半から「戦争法案廃案!国会正門前大集会」を開く。