[ 問題23]
ヨハネによる福音書1~5章によく出てくる言葉を列挙しました。このうち3つは1~5章の各章ごとに必ず1度は出てきますが、1つだけそうではないものがあります。それはどれでしょうか。ただし、動詞の場合は、活用された形でも使用されていると判断します。
A : 「見る」 B : 「知る」 C : 「水」 D : 「はっきり言っておく※」
※「まことに、まことに、~に告げます」(新改訳)、「よくよく~に言っておく」(口語訳)。
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正解:D
<解説>
「はっきり言っておく」は、ヨハネによる福音書では25回使用されていますが、2章と4章では使われていません。
A「見る」: 原語で見ると、ブレポー(βλεπω)、オラオー(οραω)などいくつかの言い方があります。下記の例では、その中の4種類を使用しており、日本語で「見る」となっているのは、偶然に一致しただけです。
1:14 わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光で・・・
2:23 そのなさったしるしを見て、多くの人がイエスの名を信じた。
3:3 人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない。
4:45 そのときエルサレムでイエスがなさったことをすべて、見ていた・・・
5:19 子は、父のなさることを見なければ・・・
B「知る」: 原語では、知識として知る・ギノースコー(γιυωσκω)、経験的に知る・オイダー(οιδα)の2つの単語がありますが、下記の例では前者のみが使用されています。
1:10 世は彼によってできたのであるが、世は彼を知らずにいた。(口語訳)
2:25 イエスは、何が人間の心の中にあるかをよく知っておられたのである。
3:11 わたしたちは知っていることを語り、見たことを・・・
4:53 「あなたの息子は生きる」と言われたのと同じ時刻であることを、この父親は知った。
5:6 イエスは、その人が・・・もう長い間病気であるのを知って・・・
C「水」: 水は「バプテスマ」の象徴です。
1:26 ヨハネは答えた。「わたしは水で洗礼を授けるが・・・
2:7 イエスが、「水がめに水をいっぱい入れなさい」と言われると・・・
3:5 だれでも水と霊とによって生まれなければ、神の国に入ることはできない。
4:14 わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。
5:7 水が動くとき、わたしを池の中に入れてくれる人がいないのです。
D「はっきり言っておく」: 原語では「ア-メン、ア-メン」と書かれており、そこで話される内容が正しいことをイエス様が強調される時に使われます。
1.51 はっきり言っておく。天が開け、神の天使たちが人の子の上に昇り降りするのを・・・
3:3 はっきり言っておく。人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない。
5:25 はっきり言っておく。死んだ者が神の子の声を聞く時が来る。今やその時である。