世界的に有名なフィットネストレーナー、サミール・ベチック氏は、ジョエル・オースティーン氏率いるレイクウッド教会で健康に関するクラスを担当しているが、彼がスピリチュアルな生活と健康面での生活とをバランス良く営んでいるアメリカの牧師達を対象に、「最も健康なキリスト教指導者ベスト10」というリストをまとめた。
ベチック氏のリストは、クリスチャンポスト紙に独占的に発表したものであるが、ジョエル・オースティーン氏、リック・ウォレン氏、チャック・バーナル氏などがランクインしている。リストは、彼のヘルス・フィットネス・レボリューションのチームが各牧師達を対象にリサーチに基づいて作成され、彼らがどのように健康的なライフスタイルを促しているか、また彼らがどれくらい多くの人々に福音のメッセージを伝えているかを考慮している。
「彼らの中には大きな健康上の問題を抱えていながら、健康的なライフスタイルによって克服した者もいます」とベチック氏はクリスチャンポスト紙に語った。「彼らは、健康面で悩んでいるクリスチャンのコミュニティにとって素晴らしいメッセンジャーとなれるのです」
クリスチャンの多くは自分の健康について見逃しがちだと、ベチック氏。彼は、肉体的に健康であることが精神的な健康の主要な要素だと考えている。2011年のノースウェスタン大学の研究では、3433人の男性・女性を18年間追跡調査した結果、教会またはバイブルスタディに週1回通っている若い成人は、そうでない人よりも肥満になる確立が50パーセント高いということが分かった。
このリストによって、より多くの人が精神面の健康と肉体的な健康とをつなげるパイオニアである牧師達を見習う気になることを、ベチック氏は期待している。
「60から70パーセントの病気が、フィットネスや健康的な栄養補給、精神的なバランスで管理、コントロール、または完全に防ぐことができるものであるということを考えると、精神生活のリーダー達にできる手段を使ってこの考えを支持してもらい、自ら模範となってメッセージを伝えてもらうよう訴える必要があります」とベチック氏。
ベチック氏は、健康をクリスチャンの生活における重要な要素として推進するわけではないが、大衆に訴える基盤を持つ他の分野のリーダー達も対象にしようと計画している。また今年は、信者達に対しどのようにフィットネスプログラムを実現したらよいか、100の教会で指導するつもりだ。
以下が最も健康的なキリスト教指導達ベスト10である。なぜ彼らがランクインしたのか、ベチック氏の理由も含め、順不同で10人挙げた。
1. ジョエル・オースティーン牧師
「2012年、50歳のオースティーン氏はハワイで写真を撮られた際、割れた腹筋を見せて、一大ニュースとなりました。それ自体彼がどんなに運動をしているかの証拠です」とベチック氏。「オースティーン牧師は、自身のウェブサイトにしばしばダイエットやフィットネスに関するアドバイスを載せて、身体を大事にし、糖分を控え、たくさん水を飲むよう促しています。また自分の教会員の健康も気遣っており、だからこそ自身のメガチャーチの健康・フィットネスプログラムのリードを私に任せたのです」
2. マーク・イヴァニー神父
「マーク・イヴァニー神父は、ワシントンDCにある聖母被昇天教会の神父で、よく食べ、よい体調でいることが、自身の司祭としての役割を助けると考えています。彼は大学でラクロスの全米代表選手でしたが、ジムに行くのが嫌いなので、むしろソーシャルスポーツを活発に行うよう、学生、友達、家族に勧めています」とベチック氏。
3. スティーブ・スピアー牧師
「49歳のスティーブ・スピアー牧師は、5年前にランニングを始めたばかりですが、西海岸から東海岸、ロサンゼルスからニューヨークまで、全長3081マイル(約4958キロメートル)を5カ月かけて走りました。1週間に170マイル(約273キロメートル)、1日に1回のマラソンです」とベチック氏。「シカゴのウィロークリーク教会の牧師でしたが、ケニアに住む3万人の人々に綺麗な水を与えるため、150万ドルの資金集めに専念しようと、去年その職を辞めました」
4. チャック・バーナル牧師
「テキサス州ダラス市にあるライフポイント教会のチャック・バーナル主任牧師は、常に健康を絵に描いたような人物であったわけではありません。2010年、彼の健康生活は、336ポンド(約152キログラム)の体重からスタートしました。13カ月の努力の末、彼は健康的な220ポンド(約99キログラム)に落ち着き、今まで18カ月間にわたりそれをキープしています。毎日の秘訣は、少しの食事を5回摂ること、100オンス(約2.95リットル)以上の水を飲むこと、ジムに行くことに加えて少なくとも1週間に5回、45分間エリプティカルマシンを使ってエクササイズをすることです」とベチック氏。
5. スコット・ベンフィールド牧師
「『アイアンマン牧師』として知られる、ニューメキシコ市、ニュー・コベナント教会のベンフィールド牧師は、1991年にランニングを始めました。当時は最低限の運動経験しかない普通の人でした。それ以来7つのアイアンマンレースでフィニッシュしており、最初はエイジグループ4でです」とベチック氏。「彼は他の人も情熱と目的を持って『人生のレース』を走れるよう援助することに情熱をかけていますし、現在自身の教会で信仰・フィットネスプログラムをリードしています」
6. リック・ヒルガートナー神父
「ヒルガートナー神父は、現代のテクノロジーと交通の発達のせいで、20世紀の人間は座っていることが多い生活になったと言います。神父ももちろんそうです」とベチック氏。「だからこそ45歳のヒルガートナー神父は毎日ジムでエクササイズをする時間をとっています。実際、ランニングは彼にとって大好きなことの1つとなり、最近は多くのマラソンに参加しています」
7. リック・ウォレン牧師
「ウォレン牧師は、ある日858人目に洗礼を授けているとき、突然ひらめきました。500人目を水に浸からせた後、『我々皆太っている』と思ったのです。それがきっかけとなって、オズ博士のようなトップの専門家と共に、クリスチャンが参加できるヘルスプログラムを立ち上げました。また彼は『The Daniel Plan』という本で、自身が30ポンド(約13キログラム)痩せた方法について書きました」とベチック氏。(関連記事:信仰書でベストセラーのリック・ウォレン牧師、信仰に基づいたダイエット書を発売)
8. へザー・リンゼイ牧師
「リンゼイ牧師は、アトランタ市のザ・ギャザリング・オアシス教会で夫のコーネリアス・リンゼイ牧師と一緒に牧会をしていますが、エンターテイメント業界でテレビの司会として働いた経験から、健康には何が必要か知っています。2012年、彼女は人生と身体で神を称えようと訴える『ザ・ピンキー・プロミス』組織を創設。また『The Perfect Recipe』という、キリストに近づき、健康な食生活をし、気持ちを改善しようと願う女性向けの著書を執筆しています」とベチック氏。
9. クリス・タウンゼント牧師
「カリフォルニア州にあるエマニュエル・ルーセラン教会のタウンゼント牧師は、フィットネスに大変熱心で、説教壇にサイクリングマシンやランニングマシン、ヨガボールなどを持ち込み、信者達に健康でいるためにいかに時間を割くことが可能かを伝えています」とベチック氏。「しかし彼の主なメッセージは、肉体的にも精神的にも健康であることです。これまでに彼は35ポンド(約15キログラム)痩せましたが、彼の目標は、さらに25から30ポンド(約11から13キログラム)痩せることです。彼はエクササイズの他に、カフェイン摂取も一切止めました」
10. ジェフ・カプスタ牧師
「ノースカロライナ州ウィルミントン市にあるライフポイント教会のカプスタ主任牧師は、フィットネスについて個人的なブログを執筆しており、伝道活動がいかに健康にとって害となるか知らなかったと書いています」とベチック氏。「彼はサイクリング、サーフィング、ランニング、P90X、インサニティ、クロスフィットなどのフィットネスプログラムを使って、健康的なライフスタイルを維持していますが、実際に理想の体重163ポンド(約73キログラム)に達したのは、パレオダイエットを使ったことによります」