7日、エジプト国内で行われた選挙結果について、56議席中36議席をムスリム同胞団系の自由公正党が獲得したとの声明文が、同党から発表された。同日米クリスチャンポスト(CP)が報じた。
エジプト国内で最大規模を誇る政党である同党は、先週の選挙でも国内9つの州で37パーセントの票を獲得し、大部分の議席を得ていた。今週の選挙投票結果は8日に発表される予定である。
7日の記者会見で暫定統治を行う軍最高評議会のムクタール・ムラ氏は、「軍最高評議会は、新たに選出された政党と共に新憲法の草案を導く予定である。政党はエジプト社会のすべてを代表するものではない」と述べ、同胞団が与党となった際にエジプト国内にシャリア法が制定されるのではないかという国民の懸念を退けた。
同党最高指導者のモハメド・バディ氏は6日、同胞団が与党となった後もエジプト政府は民主主義国家の道を模索していくことを伝えている。AP通信によると、バディ氏は「政党、政府そして暫定統治を行う軍最高評議会の間に和解がなされていくだろう。ひとつの軍最高評議会の統治下にあるのではなく、私たちは調和して生きる必要がある。そのためにエジプトのすべての派閥の要素を取り入れていかなければならず、そうでなければ結論には至らないだろう」と述べたという。
ムスリム同胞団に批判的な人々は、同胞団が軍最高評議会と親密な関係を保持し続けることを懸念している。一方ムスリム同胞団と軍最高評議会指導者らは民主主義政治を追求していくことを伝えており、バディ氏は「エジプトを一党だけで統治しようとは思わない。議会にはさまざまな色があるべきであり、それらがひとつの方向性、目標に同意していかなければならない」と述べている。
7日にはエジプトガンズーリ首相が新内閣である「救国内閣」の発足を発表した。軍最高評議会は新内閣を強化し、国民の軍政による反発を和らげるためにも、一刻も早く民政に移管させようと努力しているという。