クリスチャンであるタイラー・ペリー監督は、公開予定の映画「マリッジ・カウンセラー」の配役に離婚問題で騒動を起こしている女優のキム・カーダシアンを起用したとして、ファンたちから非難を浴びている。
宗教を織り交ぜたメッセージで心に訴え掛けつつ、観客を笑いの渦に巻き込むことに定評のあるペリー監督。ファンたちが同氏の人柄についてすぐ思い付くのは、悪名高く陽気な性格の主人公を描いた彼の映画マディアシリーズだが、結婚に関係するストーリーの次回作にカーダシアンが出演することを知って、笑い事ではなくなった。
ペリー監督は、カーダシアンを「悪い手本」となる人物だと思っているファンたちから非難を受けた。また、多くの俳優は反カーダシアン感情が広がっていくとして映画の出演を拒否すると言ってきたという。『カーダシアン排除』と題した嘆願書には10万人以上の署名が集まっていると伝えられている。
ペリー監督はこの問題に関して自身ウェブサイトでファンたちに、「最後まで映画を見てから言って欲しい」と呼び掛けている。
映画「マリッジ・カウンセラー」は主人公ジュディス(ジャニー・スモレット)の人生を追ったもので、彼女はマリッジ・カウンセラーになることを望んでいたところ、元ミスアメリカのヴァネッサ・ウィリアムズ扮するジャニスという結婚仲介人の仕事を得ることになる。
一方、最近幼馴染の恋人ブライスと結婚して以前よりも素敵な生活を手に入れたジュディスは、大学を卒業してから大きな街に引っ越し、心機一転新しい生活をスタートさせていた。
カーダシアンはジュディスの傲慢な同僚エヴァとして映画に出演している。ペリー監督によると、彼女はジュディスの「頭のてっぺんから足の先まで全て」において影響を与えようとしている人物だという。
しかし、飽くまで映画の中心となる人物は若い二人で、多くの賞を受賞しているR&Bシンガーのブランディーがスモレットとともに重要な役を担っている。
若者の人気を集めるためにペリー監督は、カーダシアンを始めとする若手役者を積極的に採用することを計画。監督は多くの若者が彼女に続いていくため、この映画に出演する彼女に「非常に大きな責任がある」と考えている。
若者にメッセージを送ることを望んでいるペリー監督は、人生で間違った選択をした時に何が起こるかを描き出している。また、彼は映画の構成要素の一部である「信仰、赦し、神からの癒やしの力」について、カーダシアンを出演させて何も問題がないことを確信しているという。