米国の芸能事務所「アクターズ・モデルズ・アンド・タレント・フォー・クライスト(AMTC)」は、所属タレントを映画やテレビ、音楽、モデル業界で活躍させることで、どのように社会貢献しているかについて簡潔に語った。来年創立30周年を迎えるAMTCの代表は、神がエンターテイメント業界に影響を与えるために同社をどう用いられているのかを誇らしげに語っている。
「人生の後半に差し掛かった51歳から56歳までCEOを務めて、燃え尽きることで深く献身的なクリスチャンになったの」米クリスチャンポスト紙のインタビューでAMTCのチーフサービングオフィサー(CSO)キャリー・ルイス・アーバン氏はそう語った。
ATMCは以前、俳優やモデル、タレントのオーディションにそれぞれの個人名で出場させるという非宗教的な会社だったが、5年前にアーバン氏がクリスチャンとなったことを契機に、社名の変更や神に近付くことを示されたという。
彼女は、同社の目的の一つが、エンターテイメントの場で優秀なクリスチャンを見つけることにあると説明。「現在のATMCは、神を愛する世界中のたちを連結する架け橋としての役割を担っているのよ。私たちは連帯感や毎日の祈り、キリスト教宣教や聖職者との繋がりという精神的な心構えを教えているの。そして私たちは実世界の観点からそれらを準備しているのよ」と語っている。
アーバン氏の母親ミリー・ルイス氏は1930年代に米サウスカロライナ州において10代で福音伝道者となったが彼女の計画は時間とともに変化し、ニューヨークでファッション写真家によって評価され、モデルに転身。そこで成功を収め、後にはモデルのコーチも務めた。彼女が2001年にパーキンソン病で亡くなってからアーバン氏は、母から受け継いだ仕事を続けている。
一部の人々は社名の変更で会社がキリスト教的な慣習の枠に囚われ、転落してしまうのではないかと懸念を示した。芸能事務所やキャスティングディレクターの幾人かは、アーバン氏がおかしくなってしまったのではないかと心配し、調べにきたという。しかし、彼らはすぐにAMTCが「非常に優秀で多種多様なクリスチャンの人材を提供することができる」ということを知るようになった。
AMTCには数百人の優秀な人材が所属しており、映画「トランスフォーマー」の主演女優ミーガン・フォックスやグラミー賞にノミネートされたアーティストのクリス・ヤング、ドラマ「ゾーイ101」で主演を務めたマシュー・アンダーウッドらの活躍で知名度を上げている。このほかにも「グリーンランターン」や「レガリー・ブロンド」「ヘアースプレー」のようなヒット映画や「ロウ・アンド・オーダー」や「バーン・ノーティス」「マッド・メン」「CSI‐マイアミ」などのテレビドラマに出演している俳優が多数在籍している。
また、同社は今夏のヒットキリスト教映画「カレイジャス」に6人の俳優を送り出し、映画のキャスティングディレクターから高評価を与えられた。
アーバン氏は、「精神的にこの業界を理解し、総合的に優秀」なクリスチャンは、時として悪名高く不道徳なこの業界について紛争を巻き起こしていると述べている。
「それがエンターテイメント業界ではひどく大胆であることは否定できないけど、だからこそ利益よりも善を求めて大胆でなければならないと私は思うの」と話す彼女は、「神は真実を必死に探し求めているこの世界で、イエス・キリストの大使として神を崇める集団を立ち上がらせているの。誰もがイエスを探しているわけではないけれど、真実を探しているということは確か。これは素晴らしい一歩なのよ」とも語った。
また、彼女は、「私は神がこの仕事をお与え下さったことに気付いたの。芸能事務所に所属している人たちは敬虔なクリスチャンなのよ。彼らはキリスト教会や彼らの主要な市場、神を崇拝している聖職者と親睦を深めているのよ」と語った。
アーバン氏は、創立30周年を機に同社を非営利団体に移行することを発表している。彼女は同社が財政面や道徳面において透明であることを世間に知らせることを目指しながら、成功するために優秀な人材を探すという使命を果たし続けると語っている。