クリントン米国務長官は来月ミャンマーへ米史上半世紀以上の間において初の来訪を行う予定である。オバマ米大統領がミャンマーの民主主義運動指導者のアウンサンスーチーさんとの対話を通じて、同国への米国務長官訪問が決定された。米クリスチャンポストが報じた。
18日、オバマ大統領は、ミャンマーについて「民主主義運動の進展の兆しがある」ことについて言及し、「米政府は米国務長官を同国へ派遣し、米国がミャンマーの民主化プロセスのためにどのような働きをなしていくことができるか検討する予定である」と発表していた。
スーチーさんの率いるミャンマー国民民主連盟(NLD)が選挙に参加登録する予定であると発表した日と同日にオバマ大統領による国務長官の訪問が決定された。2010年にNLDは、ミャンマーで過去20年間において初めて行われた国民選挙への参加について、指導者であるスーチーさんが政治犯の状態であったため、見合わせていた。
スーチーさんは軟禁下にあって、軍当局の監視下で長年生活してきた。昨年ミャンマー新政権下においてやっと軟禁状態から解放されていた。スーチーさんはジャーナリストらに対し先週、「ミャンマーのテインセイン大統領も同国の変革を願っていることを深く信じています」と述べていた。
オバマ大統領は、ミャンマー政府に対し、民主化への具体的な行動を取っていくように呼びかけており、「もしミャンマー新政権が改革への道に失敗すれば、国際社会から経済制裁や孤立化の措置を受け続けることになる。しかし民主化することによって、国際社会との和解の道が広まり、数百万人もの人々が自由と繁栄、個人の尊厳の保たれた社会に生活することができるようになる」と述べている。
米政府はミャンマー新政権の政治システム、少数派の人権、政治犯問題に特に配慮している。またミャンマーの民主化が具体的に行われる歴史的な機会に、米政府が参与することで、民主化への影響を与えようとしている。