【CJC=東京】この10月16日、、エジプト南部ミンヤ県マラウィで教室の席をめぐりイスラム教徒とキリスト者学生の間で口論が起きた。マリ・アブデルマッシ記者がAINA通信に伝えたところでは、この口論の結果、キリスト者の生徒アイマン・ナビル・ラビブさん(17)が殺された。同通信は宗派的な抗争ではないとしているが、コプト教会のニュース・サイト「国境なきコプト」は、ラビブさんが十字架を身に着けていたからだ、と報じた。
「公式報道を知りたい。コプト側の報道通りだったら悲劇だ。キリスト者への迫害が学校にまで及んだのだから」と活動家のマルク・エベイド氏は述べ、マラウィの教会が事件について沈黙を守っていることを非難した。
AINA通信は30日、ラビブさんの父、ナビル・ラビブ氏が沈黙を破り、イスラム教徒の教師から十字架の刺青を隠すよう指示されたのを拒否したため、殺されたことを確認した。十字架はコプト教徒の伝統に従って手首に刺青しており、さらに一つ身に着けていたという。
暴行の現場に居合わせた級友は、手首の刺青を覆うのを拒否、さらに身に付けていた十字架を取り出すなど反抗的な姿勢を見せた、と語った。「教師は息子を息が出来ないようにし、イスラム教徒の生徒が殴打した」と母親は述べている。