【CJC=東京】教皇ベネディクト16世は、バチカン(ローマ教皇庁)で10月16日、「新しい福音宣教」のためのミサを行なった際、「いのちを与える福音の素晴らしさを世界に伝える、新しい福音宣教への力を汲み取る」ために、2012年10月から翌年11月まで、「信仰の年」を開催する、と宣言した。バチカン放送が報じた。
同日のミサは、12年10月にバチカンで開催する「キリスト教信仰を伝えるための新しい福音宣教」をテーマとしたシノドス(世界代表司教会議)の精神的準備として行われた。
教皇は17日、「信仰の年」について説明する使徒的書簡『ポルタ・フィデイ(信仰の門)』を発布した。「人生を神との交わりに導き、神の教会に入ることを可能とする『信仰の門』(使徒言行録14・27)は、常に私たちに開かれている」という一文で始まり全15章からなる。
第2バチカン公会議開幕から50周年を迎えると同時に、福者ヨハネ・パウロ2世が改編した『カトリック教会のカテキズム』発行20年目にあたる2012年10月11日から13年11月24日の「王であるキリスト」の大祝日まで、「信仰の年」を開催することを決意した、と教皇は記している。
教皇は、この年がすべての信徒に、新たな確信と信頼、希望のもとに信仰を完全に「告白」し、典礼を通して信仰を熱心に「祝い」、同時にそれを生活の中で「証し」することを促すものであるよう願い、さらに愛(カリタス)の証しをより強めていく機会であるようとの期待を表明した。