【CJC=東京】香港カトリック教会の引退司教陳日君枢機卿(79)が10月19日、サレジオ会研究所玄関で3日間の断食に入った。記者会見で、カトリック学校の運営をめぐる裁判所の裁定への悲しみを表明するため行うが、教会は裁定を重んじると語った。ボランテアのヘルスワーカーが心臓疾患のある枢機卿の健康状態を見守った。
2004年の改定教育条例で、政府助成を受ける学校はそれまでの理事会を廃止し運営委員会の設立を要求された。教会側は適用除外を求めて訴えていたが、このほど最終控訴裁で却下された。
陳枢機卿は、改定条例は宗教団体が学校を運営する権利を保証する香港基本法に違反しているとして、教会が学校運営の権利を安易に放棄すべきではないが、もしそれを強制されれば、もはやこれまでのビジョンとミッションに従って学校を運営出来なくなる、と言う。
22日に断食を終えた陳枢機卿は、衰弱はしたものの「歴史に残ることだろう」と語った。