米国の女優スーザン・サランドンが今月15日、ニューヨーク郊外で開かれたハンプトン国際映画祭でのインタビューで、ドイツ出身のローマ教皇ベネディクト16世を「ナチス」呼ばわりしたとして、物議を醸した。
サランドンはインタビューの中で、自身がアカデミー賞主演女優賞を獲得した1995年公開の映画「デッドマン・ウォーキング」について言及。その際に、同作品の原作を教皇に送ったことがあると明らかにしたが、そこで「前教皇。現在のナチスじゃなくて」などと発言した。また、その後も同様のコメントを繰り返した。
現教皇ベネディクト16世(本名:ヨーゼフ・アロイス・ラッツィンガー)は、1927年の生まれで、14歳でヒトラー青年隊に入隊したという経歴がある。しかし、当時は強制入隊だったとされており、彼の兄弟は、教皇は無理矢理隊員にさせられたのであって、全く乗り気ではなかったと語っている。
当時、神学校に通っていた教皇は一時的に勉学から離れてドイツ軍の戦力に組み入れられ、戦争が終わってから神学校に再入学、その後、聖職に就いた。
Fox411.comに出たサランドンのコメントによると、発言後、これまで彼女を称賛し続けてきたファンたちが慌てている様子はなかったという。
サランドンはその後、発言についての公式的なコメントを避けている。