【CJC=東京】国連当局者は、カイロで多数の死傷者を出した宗教間抗争を非難する声明を発表した。ENIニュースによると、宗教の自由に関する国連特別報道担当ハイナー・ビールフェルト氏は10月7日、宗教的な寛容と意思疎通の可能な環境整備を各国政府が創出する必要がある、と語った。
潘基文事務総長も11日、声明で、エジプト政府が「あらゆる信仰のエジプト市民に人権と自由を保障すべきだ」と語った。国連人権高等弁務官のルパート・コルビル報道担当も、エジプト当局が集会と表現の自由を実践している「少数派を含め全員の安全を保障」すべきだ、と語った。
ビールフェルト特別報道担当は、国家指導者が宗教間の意思疎通と「寛容の雰囲気」を促進する責任を認めるべきだとして、国家は中立的な立場を保ち、宗教の自由を保障すべきだ、と言う。この7月の総会への中間報告で、同氏は、エジプトで行われている少数派コプト・キリスト教徒に対する攻撃や脅迫について言及、またモルドバで福音バプテスト教会員に対する脅迫、攻撃、バーレーンでのシーア派モスクへの襲撃を非難した。
同氏は、宗教の自由と表現の自由は相反するものではなく、並立する二つの権利である、と指摘している。