6月の日本福音同盟(JEA)総会で新理事長に就任した安藤能成氏は同機関紙「JEAニュース」40号の巻頭言で、「(JEAは)単なる友好団体ではなく、信仰と愛によって共同作業をする主イエス・キリストの信仰共同体的集団」とし、「今回の震災によって、その実質的な内容を具体的に実現する「時」が来たということなのではないでしょうか」と福音宣教と隣人愛の実現を訴えた。
JEAは、3月25日に東日本大震災対策室(室長:中台孝雄氏)を設置し、(1)各教団・教派による活動(2)超教派での活動(3)各救援団体などによる活動の3つの流れを柱として救援・復興活動を進めてきた。超教派での活動では、日本福音主義宣教師団(JEMA)との協力関係の中でクラッシュ・ジャパンと連携し、ボランティアを派遣している。4月には、ビリー・グラハム伝道協会(BGEA)主催、JEA援助協力委員会共催でカウンセラー養成講座を東京で開催した。
6月のJEA総会では、東日本大震災で被災した5人の牧師が講演し、参加者全員で被災地復興のために祈りを捧げた。また、韓国基督教総連合会(CCK)から代表者2人が出席し、震災援助のための支援金を手渡した。
第6回日本伝道会議(JCE6)に向けては、JEAの理事会のもとにJCE準備室が中心となって準備を進めている。10月31日と11月1日には、JEA宣教委員会主催の宣教フォーラムが秋田県仙北市のたざわこ芸術村で開催される。また、JCE5の青年プロジェクトの思いを引き継ぎ、JEA青年委員会が第1回日本青年伝道会議の準備を進めている。開催日は多くの大学の夏休み中で祝日を含む2012年9月17日から19日の予定で、大学生と社会人が参加できるよう配慮した。テーマは「リーチ・ザ・ヤング~分かち合おう、青年宣教のビジョン~」。都内近郊を会場に予定しており、会議参加者は500人、夜の青年大会は700人の参加を見込んでいる。
安藤氏は巻頭言で、福音宣教の急務と隣人愛の実現について「私たち日本の教会はそのことについてどれだけ真剣に取り組んできたのかということを(震災を受けて)問われているのかも知れません」とし、「主の御助けを仰ぎみながら共に取り組んでまいりましょう」と呼び掛けた。