【CJC=東京】カトリック通信UCANによると、『南半球英国国教会共同体』指導者の代表団が中国国務院国家宗教事務局の招きで中国を8月31日から訪問した。代表団は31日、王作安(ワン・ツォアン)局長の歓迎を受け、その後、蒋堅永(ジャン・ジャンヨン)副局長と会談、宗教の自由などについて協議した。
9月2日、代表団は中国天主教(カトリック)愛国会と天主教司教団を訪問、ヨセフ・馬英林(マ・インリン)司教団主席と非公式会談を行った。マ司教は2006年に教皇の任命なしに叙階、2010年に司教団主席と愛国会副主席に選出された。両組織ともローマ・カトリック教会の認可を受けてはいない。
代表団は、中国のカトリック教会の歴史と発展、特にこの30年間の事情について説明を受けた。代表団長のジョン・チュー大主教(シンガポール)は、交流は、お互いの発展を理解し、友好を強み、新しい挑戦に立ち向かうため、皆にとって価値ある機会となった、と語った。
馬司教は、中国カトリック当局者と南半球の英国国教会主教との会談は今回が初めて、として「わたしたちは、アフリカやラテンアメリカような遠隔地の英国国教会との接触がこれまでなかった」と語った。
香港の英国国教会筋は、同地の教会は今回の代表団との接触はないとし、今回のような交流が中国政府の宗教部門によって組織されたことに懸念を示している。
「中国とアフリカの間には巨大な利害関係があるが、裏の事情についてほとんど分からない」と言う。
代表団はその後、重慶、上海やプロテスタント教会が活発な江蘇省などを訪問した。