ワールドビジョンは18日、ソマリアは人道支援団体の活動に大きな制約があり、周辺国には18万4千人以上の難民が流出していると伝えていた。ワールドビジョンは食糧支援を中心とする支援活動を展開している(ワールドビジョンへの支援はこちら)。
国連がソマリア首都モガディシオに設置した暫定連邦政府(TFG)とアフリカ連合ソマリアミッション(AMISOM)による活動展開により、23日には首都モガディシオの大部分の地域からアル・シャバブの勢力が撤退したことを受け、ソマリア国民らが同組織の撤退を祝った。
各国政府が国連を中心に支援を行う他、各キリスト教団体も現地支援活動に乗り出している。日本国際飢餓対策機構も23日、パートナー団体の国際飢餓対策機構、およびストップ・ハンガー・ナウ、バルナバス・ファンドと協力して緊急援助活動を行うと発表した。
国際飢餓対策機構は、ソマリアからの難民の流入で食糧危機が悪化しつつあるケニア北東部とエチオピア南部のソマリア国境地域ですでに食糧支援と予防接種を行っている。日本国際飢餓対策機構では「アフリカは私たちにとって遠い国かもしれません。しかし東日本大震災に際して、アフリカを含む世界各国から数多くの支援が寄せられたことを思う時、そしてその支援にどれほど励まされたかを知っている私たちが、世界の人々の苦しみに無関心でいることはできません。私たちひとりひとりに出来ることがあります。ぜひ飢餓に苦しむ隣人にあなたの愛を表してください。皆さまの具体的なご支援を切にお願いします」と述べている。
国連ではアルシャバブ武装勢力が撤退した後のモガディシオによっていかに迅速に暫定連邦政府による安定した治安を保てるかが重要であるとし、緊急課題としてモガディシオで基本的な政府構造が確立されるべきであり、さらにモガディシオにおける経済活動の再興が不可欠、特にアルシャバブの統制下にあったバカラマーケットの再興が重要であると発表している。
国際飢餓対策機構経由のソマリア支援は郵便局での郵便振替[00170-9-68590 /一般財団法人 日本国際飢餓対策機構(「ソマリア支援」と明記)]で受け付けている。