【CJC=東京】中国『地下』カトリック教会河北省ヤンキン小教区のヨセフ・チェン・ハイロン神父は2009年の叙階以来、北京近郊の同教区で奉仕していたが、4月9日に私服警官に拘留された。4カ月後の7月23日、釈放され帰宅を認められた。チェン神父と同時に連行れた青年信徒2人も2日後に釈放された。
ここ数年、河北省張家口地区当局は、公認教会に加入していない司祭への抑圧を強化している。
チェン神父拘束の狙いは、同市宣化のトマス・ザオ・ケスン司教の所在を把握するためのもの、と現地教会筋は見ている。ザオ司教は今では80歳台だが、2007年から宣化教区長を務めていた。ただ政府の追及を逃れるため、所在を明らかにしていない。
当局はまたチェン神父に、バチカン(ローマ教皇庁)から独立した教会を受け入れ、同教会が発行する『聖職者証』を受け、他の司祭とともにミサを共同執行することを繰り返し勧めていたという。
神父は2カ月近くも隔離され、栄養失調状態という。監禁のため精神的にも追い詰められていた。かつて地下教会の司教で政府の認可を受けるようになった人との面会で、説得されても受け入れなかったという。
宣化教区ではチュイ・タイ神父、ヤン・ゾンジ神父、ザン・ジャンリム神父も6月22日に連行されているが、現状は知らされていない。