世界教会協議会(WCC)総幹事のオラフ・フィクセ・トゥヴェイト博士の母国ノルウェーで22日、突如生じた爆発事件に対し、同氏は「今日のノルウェーは無実の人々に対する予測できない恐ろしいレベルの暴力行為がなされています」と悲嘆の意を表明した。同日、WCCがプレスリリースで発表した。
トゥヴェイト総幹事は現在ノルウェーに滞在しており、首都オスロの政府庁舎付近で爆発事件が生じ、7人が死亡、数名の負傷者が出たときちょうど同都市を離れようとしていたという。
ノルウェー当局によると、オスロ近郊の町ウトヤのノルウェー政府関連のボーイスカウト団体主催の青年キャンプでも、警官に偽装した男が銃を乱射し、少なくとも9人が死亡したという。 ノルウェー当局ではオスロの爆発事件とウトヤの乱射事件が関連した一連の事件であると見なしており、ウトヤでの実行犯はすでに身柄を拘束したという。
トゥヴェイト総幹事は「民主主義社会のノルウェー政府の中核となる施設を攻撃を行い、政治問題を議論するワークショップに集まった無実の青年を殺害する事件が生じたことに衝撃を受けています。この一連の事件を受け、私は深く悲しんでいます。私の愛する祖国で、その国民・指導者そして組織に対して攻撃がなされたのですから。このようなときにあって、ノルウェーの国民および政府は国際社会と団結し、さらに世界諸教会の祈りとひとつになる必要があります。この事件を通して、私たちは世界で大変多くの無実の人々が暴力行為の犠牲者となっていることを改めて現実として捉えられるようになりました」と述べ、WCCに所属する諸教会・教会員らに一致して祈ることを呼び求め、「ノルウェーが国際社会に開かれた、平和を愛する国として今後も存続できるよう共に祈りましょう。そして世界に公正と平和がもたらされるように、憎しみや復讐が生じることのないように、民主主義の価値観を尊重し、全ての人々の人権と品位を尊重する世界となるように共に祈りましょう。私たち全ては神様のかたちとして創られたのですから」と述べた。
トゥヴェイト総幹事によると、WCCの世界ネットワークは、共にノルウェーで生じた爆発事件・銃乱射事件で愛する家族を失った人たちのために、ノルウェーストルテンベルグ首相、および政府関係者らのために祈りを捧げていくという。