【CJC=東京】聖座(バチカン)報道事務所長のフェデリコ・ロンバルディ神父は7月14日、中国で不当に司教叙階が行なわれたことに教皇ベネディクト16世が、悲しみの懸念を表明したことについて、それが「普遍的な教会の一致」を損なうものだ、と語った。
中国天主教(カトリック)愛国会は14日、広東省汕頭(スワトー)教区で、教皇の任命を得ないままで、ヨセフ黄炳章(ファン・ピンザン)神父を司教に任命した。6月29日にも、四川省楽山教区で、パウロ雷世銀(レイ・シイン)神父を司教に任命している。一連の式典には、教皇に忠誠を示している司教たちが、拒否にもかかわらず参加を強制されたという。
バチカンは、6月末の非合法な司教叙階に対し、7月4日付で声明を発表。この中で、教皇の委任無しで叙階された司教はカトリック司教区を司牧する権限を持たず、教皇庁はその司教を該当教区の司教と認めないこと、不当な叙階を行った司教らは教会法に基づく重い処罰を負わされること、教皇の委任のない司教叙階は教皇の精神的役割と直接対立し、教会の一致を損なうものである、と宣言している。