米サドルバック教会牧師のリック・ウォレン氏は、最近「見えざる戦争」というテーマで一連の説教を行っている。同氏はキリスト者らに「霊的な戦争」を見過ごさずしっかりと戦い抜いていくべきだと強調している。米クリスチャン・ポスト(CP)が報じた。
ローマ書7章ではパウロ使徒は「人間の内なる人として神の律法を喜びつつも、からだの中には異なった律法があって、それが心の律法に対して戦いをいどむ」という私達の内にある見えざる戦争について言及している。
米独立記念日で祝日であった4日には、ウォレン氏はこの箇所を取り上げて説教を行い、「米軍が完全にアフガニスタンから撤退するまで、アフガニスタンで米軍は13年間戦争を行うことになります。これは米国史上最長の戦争といえるのではないでしょうか。しかし私達はさらに長い戦争に巻き込まれた状態にあります。それは自分自身に対する戦争です。これは見えざる戦争で、『霊的な戦争』といわれるものです。この霊的な戦争というものは、あなたが生まれた直後から始まり、死ぬまで続きます。聖書は私達に自身と自身の家族、そして自身の魂に対して攻撃を仕掛ける3つの敵が存在することを伝えています。この戦争は永遠に続くことが示唆されています。この3つの敵とは具体的に言えば世の中であり、肉体であり、悪魔です。世の中はあなたの周りを腐敗した価値体系で満たそうとします。また肉体はあなたの内で罪的な性質を持っています。そして悪魔とその手先があなたに敵対して向かってきています」と警告した。
「パーパス・ドリブン・ライフ(邦題・人生を導く5つの目的)」という著書で一躍有名になった米メガチャーチ牧師であるリック・ウォレン氏は「内なる戦争」で勝利するためには3つの重要な事項があるという。
1つ目は「イエス・キリストに対する理解を深めること」、特に「自分のためにイエス様が十字架上でなして下さったことの意味を深く黙想すること」が必要であるという。ウォレン氏は「パウロ使徒は、キリスト者らにイエス様が私達のうちに内在しておられるからこそ、この罪的な肉体から救われることができることを説明しています」と述べた。第2に「私達の内に潜むものを見つけ出し、解体する作業」が霊的な戦争に打ち勝つために必要であるという。第3に「(強がらず)内なる戦いがあることを他者に宣言すること」が重要であるという。ウォレン氏は最後に「御霊によって歩みなさい。そうすれば、決して肉の欲望を満足させるようなことはありません(ガラテヤ5・16)」と述べ説教を終えた。
サドルバック教会でのウォレン氏の説教は現在米カリフォルニア州の10カ所の地域キャンパスで衛星中継されている。