【CJC=東京】教皇ベネディクト16世は6月28日、ヴェネツィア総大司教アンジェロ・スコラ枢機卿をミラノ大司教に任命した。
同枢機卿は1941年、ミラノ近郊マルグラーテ生まれ。父はタクシー運転手。ローマの教皇庁立ラテラン大学神学教授や学長を務めた。国際的な神学雑誌『コンムニオ』創刊に参画、『コミュニオン・アンド・リベレーション』運動にも密接な関係があり、ベネディクト16世と親しく、神学的にも近い。『新福音推進評議会』設立のアイデア源という。
歴代教皇の中で、ピオ9世、ピオ11世、パウロ6世は皆ミラノ大司教区を指導した経験があり、ヴェネツィア総大司教にはピオ10世、ヨハネス23世、ヨハネ・パウロ1世が就任していた。ヴェネツィア、ミラノの両教区指導の経歴を持つスコラ枢機卿が次教皇の最有力候補に浮上する情勢になってきた。