【CJC=東京】国際労働機構(ILO、加盟183国)はジュネーブで開催した第100回総会で6月16日、『家事労働者(ドメスティック・ワーカーズ)のためのディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)に関する条約』を賛成396票、反対16票、棄権63票で採択した。フアン・ソマビア事務局長は「ILOの基準体系を初めてインフォーマル経済に持ち込んだ画期的な出来事」と述べた。
カトリック系救援組織『国際カリタス』は、全世界で数百万人と推定される家事労働者を保護するための重要な一歩と歓迎している。
カリタスは家事労働者の就労事情を改善するため今回のような条約採択を呼び掛けてきた。国境を超えて就労する家事労働者を軽視することなくその尊厳のためにカリタスは当初から活動している。
政治担当のマルティナ・リーブシュ氏は「家事労働は家庭生活に密接に結び付いており、幼児保育や高齢者介護を任せられる存在であるにも関わらず、その待遇は劣悪だ」と述べている。