【CJC=東京】英国国教会とメソジスト教会の指導層は、一致強化への協力を将来、より積極的に推進するように、との要請を受けた。
ENIニュースによると、国教会連絡事務所が6月16日発表した声明は、一致推進のため2003年のメソジスト教会との「カベナント」(協約)で設けられた合同遂行委員会(JIC)が、伝統と宣教をもっと広範に協力して行なうとの提案を盛り込んだ報告書『カベナントに於ける前進』を作成した、と発表した。報告書は、今夏に開催される両派の総会で審議される。JICの役割は「カベナントの遂行をモニター、推進する」こと。
英国各地での両派協力の進展度合いは様々。「2003年を振り返ってみると、両派の関係が密接になり、わたしたちの協約が英国における教会一致に前向きな影響を与えるということに疑いはなかった」とJICのピーター・ホウドル共同議長は語る。
「わたしたちのエキュメニカル精神を力付けるものは善いもの、すばらしいものであるが、両派の間の結び付きは、メソジスト教会で聖職についた人が、アングリカン教会で完全に認知される、とわたしが思い描いているものには決してならないだろう」とケント州スタリーのメソジスト教会牧師のヒュー=ナイジェル・シーハン氏。「わたしを正当な聖職者とアングリカンが見ない限り、40年前にラムゼイ大主教とメソジスト教会が思い描いていたような形の結合はありえない」と言う。
シーハン氏は、ラムゼイ氏がカンタベリー大主教だった当時、アングリカンとメソジストの完全一致のために祈り、活動した。
英国国教会にとって、交流できる聖職者は各国聖公会で叙階された人だけ。シーハン氏はJIC報告書を、両派とも会員が減少している時に発表された、として歓迎する、と語った。そして1960、70年代の、エキュメニズム支持が強かった時代の精神が復活するよう祈っている。「わたしが見る限り、全ては過ぎ去った。火は消えてしまった。カベナントが作られたにしても、それに100%支持されることは決してないだろう」と言う。