【ジュネーブ=CJC】改革派教会世界共同体(WCRC)は執行委員会を5月5日から12日までジュネーブで開催、『2011~17年戦略計画』を採択した。
同計画は、ユース・リーダーシップ(青少年指導)、地域レベルで教会団体との連係強化に焦点を絞り、改革派神学と正義への関心とのつながりを目に見えるものにしようと呼び掛けるもの。
「変革の精神は、改革派教会の地球規模の『家族』にわたっている。今は傷つき破壊された世界の求めに応えようとの努力に焦点をあてる時だ。全部出来るわけではない。やるべきことを選び、それをきちんとやれるように準備する時だ」とジェリー・ピレー議長は言う。
今回の戦略計画は、2010年6月のWCRC創設以来、作成を進めて来たもの。カナダ合同教会のオメガ・ブラ氏が計画チームをリード、マレーシア、ウルグアイ、北アイルランド、米、南ア、カナダの代表が参加している。
戦略計画はコミュニケーション(意思疎通)の重要性を指摘しているが、それは改革派教会の伝統に立つ加盟教会であること、ジェンダー(性)、経済・環境問題について地域の教会団体と協働することなどを指している。
計画採択に際して、セトリ・ニョミ総幹事は、「加盟教会や重要関係団体が取り組むべき優先課題をスタッフが選択するのに役立つ」と語った。
ニョミ氏の指摘は、ジュネーブの本部スタッフが手薄なことも関係する。5月末で正義と連帯担当幹事を退任するパトリシア・シーラッタン=ビスノース氏の後任も今年後半に決まるまでは空席のままだ。
財務報告でゴットフリード・ローハー会計は、神学教育、ジェンダージャスチス(性における正義)、ミッション(宣教)などの分野への募金は手ごたえがあるが、組織の基本会計は、スイス・フラン建てで行うこともあって収入が目減りし苦境にある、と指摘した。
加盟教会で負担金を3年以上未納の所が60ある。執行委員会は、負担金未納について督促に応答しない教会を加盟停止にするという規定の適用を決定した。
執行委員会は2011年度予算を承認したが、それは全加盟教会が負担金を納入することを前提としたもの。
WCRCは、昨年6月に世界改革教会連盟(WARC)と改革派エキュメニカル教会(REC)が合同結成した。加盟230教会。信徒数は8000万人。