【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)には鉄道の駅がある。サンピエトロ大聖堂の上からだと誰でものぞくことが出来るが、「教皇のプラットホーム」と呼ばれるホームも普段は使われていないし、駅に入る線路は扉で閉ざされている。それが5月21日には扉が開けられ、午前10時、バチカン駅から蒸気機関車に牽引されて客車5両の『カリタス急行』が出発する。
カトリック教会系の救援組織『国際カリタス』が募金活動の一環として打ち出したイベント。
代表のロベルト・J・ヴィティヨ神父は「創設60周年記念総会を控えて、普段はありえないことで、非常に喜ばしい」とバチカン放送に語った。
客車5両への乗車希望を受け付けるが、寄付も求められる。行く先はローマ北方約100キロの古都オルヴィエート。帰路は、バチカン駅ではなくローマの有名な終着駅『スタチオーネ・テルミーニ』に午後7時半到着の予定。
カリタス関係では、これまでにも救援物資が北イタリアなどの被災地に向け、特別仕立ての列車が「教皇のホーム」から出発したことはある。