主催の同志社大の神教学際研究センターと同志社大学神学部・神学研究科、日本クリスチャンアカデミー、ドイツ連邦共和国総領事館の共催で21世紀COEプログラム講演会が17日、同志社大今出川校地の神学館礼拝堂でおこなわれた。同講演会は「欧州新時代におけるイスラームとの対話〜ドイツから何を学ぶか〜」という主題で同志社大学神学部・神学研究科教授の小原克博氏が講演した。
小原氏はEUにおける宗教政策の多様性と、その中でもドイツとイスラームとの対話の実現に触れつつ、日本における課題を論じた。
今、EUには5回の拡大を経て現在15か国が加盟している。EU諸国内での宗教政策は多様性であり政教分離と宗教教育においては国ごとに端的に見られる。その中で世俗国家としてのドイツとそこに多いトルコの外国人労働者として来たイスラーム教徒の対話について今、問題になっているのが、9.11事件以来イスラーム教徒を無条件に警戒する動きが市民の中に出てきているということだと同氏は語った。しかし、一方でドイツのキリスト教会では本格的にイスラームとの会話を始めている。この他教同士の理解を深めようとする取り組みモデルを日本も学ぶべきであると語った。そして日本がもっと広い視野をもって多様な考えを取り入れながらいくべきだと語った。