8月15日の終戦記念日を前に、日本同盟基督教団「教会と国家」委員会(朝岡勝委員長)は12日午前10時から、「8.12平和祈祷会」を同教団東京・中野教会で開いた。前半の礼拝では、同教団社会局長の水草修治師が聖書の御言葉から、平和よりも戦争へと傾こうとしている国家への警鐘を鳴らした。後半は、およそ40人の参加者が心を合わせて平和への祈りを捧げた。
歴史を見れば、ローマ帝国時代から、平和よりも戦争を求める「獣化した」国家(帝国)に盲目に従ってきた教会の姿がみられる。水草師は、現代の教会が、帝国化した国家にただ追従するのではなく、聖書の御言葉に照らし合わせながら国家に警鐘を鳴らすべき、と説いた。
説教後は、「教会が『獣化する』国家の本質を見抜いて、それにきちんと御言葉の光を照らしていけるように」「イスラエル軍のレバノン攻撃の即時中止」など、平和を願う祈祷題目に、参加者全員が心を合わせて祈った。
この平和祈祷会は、 日本同盟基督教団「教会と国家」委員会が毎年8月15日に合わせて開催しているもの。「教会が平和を考えるとき、まずしなければいけないのは聖書の御言葉に聴き、神の前に集まること」と、集会では礼拝の形式をいつも守っている。
同委員長の朝岡勝師は、「(参加者は)毎年増えてきている」と語る。日本を取り巻く近年の国際情勢の急激な変化、国旗国家の強制や首相の靖国神社参拝など、国内外に渦巻く様々な問題が、キリスト者をより御言葉へと動かしているのかもしれない。