「なくそう!世界の児童労働」キャンペーンが児童労働ネットワーク (Child Labour Network Japan )主催で5月15日から6月30日まで開催された。日本でも同キャンペーンに、児童労働ネットワーク会員団体が12団体、キャンペーン賛同団体が13団体が参加した。
日本各地でも、様々な参加団体がセミナーやシンポジウム、ウォーク、写真展などのイベントを行った。
キャンペーン賛同団体として参加したNGOグッドネーバーズジャパンも自団体のウェブサイト上で児童労働についてのページを設けたり、児童労働の現状を伝えるため写真展やミニコンサートを行い、会場内でパンフレットを配り、児童労働への理解を深めた。グッドネーバーズジャパンの関係者は「グッドネーバーズジャパンでは、開発途上国での子どもたちへの支援を行っているがその中でどうしても児童労働という問題にぶつかる」と、同キャンペーンへの賛同の理由を語った。
同キャンペーンは、児童労働のない世界を目指して、社会に対し幅広く児童労働問題について知らせると共に、問題の解決のために行動する人々を増やすことを目的として開催された。
2002年に国際労働機関(ILO)が定めた「児童労働反対世界デー(World Day against Child Labour)」はキャンペーン期間中の6月12日。最悪の形態である児童労働の撤廃を目指して、毎年世界各地で様々な活動が展開されている。昨年日本では、ILO駐日事務所の主催により国連大学でセミナーを実施したほか、児童労働ネットワークの主催により東京で「児童労働反対世界デー・ウォーク2005」を実施した。
児童労働ネットワークは、児童労働の問題は、政府、国際機関、NGO、企業が単独で解決できる問題ではなく関係するあらゆる組織、個人が手を取り合い協力して取り組むべきであることを強調している。
そのことを証明するように、以前、児童労働で作っていることで問題となっていた手縫いのサッカーボールを取り扱うスポーツ用品産業では、FIFA(国際サッカー連盟)などの国際組織のほか、産業、国際機関、NGOが協力することにより、約6000人の子どもたちが児童労働労働をやめ、就学できるようになったという。
児童労働ネットワークでは、児童労働ネットワーク会員、児童労働撤廃活動のための寄付金も募っており、様々な形態で積極的な参加が期待される。