国際ネットワークを生かし、世界各地で援助活動の実績があるワールド・ビジョンは、今回の地震で最も大きな被害を受けたパキスタン北西部を中心に支援を行っている。報告によると、ワールド・ビジョンは飲用水520世帯分、毛布255世帯分、埋葬用布1500枚以上、テント685組以上の配布を完了した(24日現在)。また、テント8千組以上などをカナダとスリランカからの空輸と船で確保した。
韓国ワールド・ビジョンの医療チームが現地入りし、16日から20日までの5日間で800人以上を診療したと報告した。
また、被災者キャンプ(5000世帯)で、被災した子どもの心的ケアを目的とした「チャイルド・フレンドリー・スペース」を開設。育ちざかりの子どもたちが衛生的な環境で運動が楽しめるようになった。報告では、被害の大きい地域を中心に、2か年の長期計画に基づいて、援助活動や子どもの保護、インフラやライフラインの支援を行うとの方針を明かしている。
ワールド・ビジョンは地震発生直後から、子どもの保護に力を入れている。報告によると、地震後1週間以内に調査プログラムを開始し、国連や援助団体を対象にワークショップを行うなど、中心的な役割を果たしている。
余震が続く被災地では、陸路での運搬は危険を伴う。ヘリを使っての空輸を中心に物資や援助隊員の供給を行っているが、被災の規模が大きいため、作業が追いつかない状態という(AP通信)。
ワールド・ビジョンは、援助のための献金を呼びかけている。寄付者には、支援活動の報告書を送付するとのこと。献金の送付先は:
?クレジットカードによるネット決済:こちらから
?コンビニから(専用払込票を送付)
インターネットの専用フォーム:こちらから
*「緊急援助募金」の覧に記入。
?郵便局から
口座番号 : 00130-6-254059
振込先名義: 特定非営利活動法人 ワールド・ビジョン・ジャパン 「パキスタン地震緊急援助募金」と記入
AP通信によると、山間地域の被災地では厳冬期を間近に控え、気温が氷点下まで下がる場所もあり、肺炎など呼吸器障害の症例が増加、WHOは流行を警戒している。
共同通信によると、国連は、冬までに冬用テントや食料、水などを提供しなければ、多くの死者が出る恐れがあるとして、緊急アピールを出している。だが、25日までに拠出・表明があったのは約9600万ドルで、26日の表明分を合わせても必要額の2割に過ぎないという。