自殺死亡率が全国最悪の秋田県で6日、NPO法人主催のフォーラム「自殺防止を考える」が秋田市で開かれた。地元紙が同日伝えた。市民ら約70人が参加。「生きがい」がテーマの講演やパネルディスカッションがあり、自殺の予防について意見交換した。
秋田公立美術短大の石川好学長が基調講演で、日本の自殺理由の1位が経済的理由であることを上げ、インドが失恋であることと比較して、「生きることの根源を考えなければ、自殺を止める説得力はない」と指摘した。
パネルディスカッションでは、現場で自殺予防活動に取り組む3人が意見を発表し、自殺防止のために家族や職場、社会の取り組みが必要などと訴えた。報道によれば、県内で活動する袴田俊英氏は「日本社会には、つらいことや苦しいことは悪いことだという意識がある」と、悩みを吐き出せない日本の社会の問題点を指摘した。
同県は昨年まで10年連続で自殺死亡率が全国ワーストを更新している。