東アフリカのタンザニアに寄留する難民の支援活動を行う「タンザニアのブルンジ難民支援の会」(横田弘行代表=福音ルーテル沼津教会牧師=)が、今月中旬までブルンジ難民への衣類、石鹸(せっけん)、学用品などの支援物資の寄付を呼びかけている。
ブルンジは赤道のやや南、アフリカ大陸のほぼ中央に位置する小さな国。北はルワンダ、西はコンゴ民主共和国(旧ザイール)と隣接し、東にタンザニアがある。1962年、ベルギーから独立して以来、ブルンジでは、少数派で支配層のツチと多数派フツとの緊張状態が続いた。民族間の権力闘争によって数十万人もの死者を出し、国内外で避難民約110万人が発生した。その内29万人がタンザニアに避難した。国連の帰還政策で難民の数は少しずつ減っているが、まだキボンド地区の難民キャンプに約10万人が残留している。
横田弘行牧師は95年に同会を設立し、活動を続けている。「同じ宇宙船地球号に乗り合わせながら、生活に大きな格差がある現実に心が痛む」という横田牧師。4世紀の神学者アウグスティヌスの言葉「富める者にとっての余剰品は、貧しきものにとっての生活必需品」を引用し、横田牧師は、「古着はいくらあっても有り余ることはない。必要とされている必需品。温かい手を差し伸べようではないか」と呼びかけている。
現地を視察した横田牧師は、難民孤児640人のうちHIV感染者は65人に上ると報告し、「難病を背負い、みんな学校に通う意欲や希望を失っている」と語った。朝日新聞が4日報じた。
同会は、毎年クリスマスに数十万円の孤児教育基金を現地に贈っている。横田牧師は、特にHIV感染孤児の状況が最も深刻として、今年は支援目標を500万円に設定した。
必要な支援物資は、大人と子どもの夏・冬用衣類(下着類と靴下は新品限定)、石鹸(せっけん)、音楽教育用の鍵盤付き楽器。送り先は〒424-0911静岡市清水区宮加三576「ヤマトパッキングサービス」(送料は自己負担)。段ボール箱1箱につき2千円の送料の寄付も募っている。基金の振込先は郵便局の「タンザニアのブルンジ難民支援の会」口座00840・6・60216。問い合わせ:055-931-2856 (ルーテル沼津教会)