世界の政財界のトップが集まる「ダボス会議」の主催者として知られるスイスの民間研究機関「世界経済フォーラム」は16日、主要58カ国の男女格差の度合いを指数化した「ジェンダー・ギャップ指数」を発表した。最も格差が少なく、男女平等社会に近いと判定されたのはスウェーデンで、北欧勢が上位を独占する一方、日本は38位だった。毎日新聞などが16〜17日報じた。
報告は、女性の経済への参加度、雇用機会の均等性、政治決定機関の女性が占める比率、教育機会の均等性、女性の健康への配慮を5点、国際機関のデータや独自の聞き取り調査をもとに「完全な男女平等社会」を7点満点として各国の得点を計算した。
その結果、スウェーデンが5.53と最高点で、次いでノルウェー、アイスランド、デンマーク、フィンランドの順。他は英国8位、ドイツ9位など西欧諸国の得点が高く、米国17位、ロシア31位、中国33位、韓国54位など、アジア勢の停滞が目立った。
日本は、女性の健康面で3位、教育機会や経済参加も平均的だったが、仕事の機会(52位)、政治参加(54位)の低い評価に足を引っ張られ総合得点は3.75と平均(3.98)を下回った。
韓国も日本と同様に仕事の機会(55位)、政治参加(56位)の格差が大きいとされ、中国は教育(46位)での劣位が目立った。
同フォーラムのチーフ・エコノミスト、クラロス氏は「人的資源の半分を有効活用できない社会は競争力を失う。それを自覚している北欧諸国が上位を占めるのは当然だ」と分析している。