インドを拠点に活動する人権団体、アジア人権センターは10日、ニューデリーで記者会見し、2月にギャネンドラ国王が非常事態宣言を出して以降のネパールの人権状況をまとめた最新報告を発表した。今月までの約100日間で535人が治安当局に殺害され、131人が反政府組織、ネパール共産党毛沢東主義派に殺害されるなど、事態は悪化したと指摘した。(共同)
センターは「殺害されたうちの大多数は一般市民」とし、1996年の毛派の武装闘争開始からの死者は1万2000人を超えたとみている。
報告書によると、今月7日までに拘束された政治家や活動家は3284人に達し、狭い留置場で適切な医療が受けられないなど劣悪な環境下にある。