第2次世界大戦中、ナチスドイツがユダヤ人ら約150万人を虐殺したといわれるポーランド・アウシュビッツ強制収容所が解放されてから60年目にあたる27日、ポーランド南部にある強制収容所の跡で、犠牲者の追悼式典が行われ、世界の首脳が出席した。世界の報道各社が同日伝えた。1945年1月27日、進軍してきたソビエト軍が、ドイツの撤退とともに置き去りにされた7000人の被収容者を解放した。
式典に参列した世界の指導者や生存者は、この残虐行為を忘れてはならないと表明し、収容所跡地でろうそくに火を灯した。改革派教会世界連盟(WARC)のセトリ・ナイオミ総幹事は「アウシュビッツの出来事のような犯罪を引き起こし得る状況は今日にも見られ、世界を苦しめている」と指摘した。同連盟は、会衆派や長老派、改革派、合同教会など215の会員教会で構成され、世界107カ国に7500万人の信徒を擁する。
ロイター通信はブッシュ米大統領が26日の解放60周年記念式典で述べた内容として「この収容所は悪に立ち向かい、反ユダヤ主義と戦うため力を合わせるよう世界に再び呼びかけるものだ」と同日報じた。