【米国=Christianpost.com】米東部マサチューセッツ州で同性婚が認められる予定の今月十七日を目前に控え、同性婚反対者と賛成者および政治家らが全米から終結し、この承認が同性婚を明確に禁じる連邦憲法修正案に後押しをかけるのか、同性婚を支持する民衆を増加させるのかに注目している。
マサチューセッツ州は五月十七日、米国内で同性愛カップルに対して婚姻証明書を発行する初の州となる。同州最高裁は去る二月四日、「同性婚を禁じるのは州憲法違反」とした昨年十一月の判決について、判決「シビル・ユニオン(市民契約)」ではなく、異性間の場合と同様の「結婚」を認めることだと確認した。十一月の判決は百八十日以内の「適切な解決策」を求めているが、禁止案が州議会を通過しても、連邦議会選挙と同時に住民投票の必要があるため、それに先立つ形で今回の同性婚承認が予定されている。
同性婚に反対するキリスト教保守派団体「伝統的価値連合(トラディショナル・バリュー・コリジョン)」代表のロウ・シェルドン牧師はコメントで「もしこれが現実となってサン・フランシスコと同じ状態になれば、フランスが迎えた重大局面のように、結婚の終末や一人の人間の終末と同等の大きな喪失である」と語った。
一方、同性愛支持者は、「同性婚が承認される日を迎えた米国民は、自分の身に何一つ被害や損が無かったことに気付くはずだ」と論じている。
同性婚を支持する団体「結婚の自由(フリーダム・トゥ・マリー)」のエバン・ウォルフサン代表は「まき上がった塵が地に落ち着けば、誰一人傷つくことなく、家庭は守られ、同性愛者が婚姻証明書を必要とすることもなく、結婚に困ることもなくなる」と話している。
現在のところ、少なくとも五つの州で同性婚を全面的に禁止する修正案が保留となっており、他の四州では全面禁止に向けて住民投票が実施されようとしている。また、九つの州では州上院での検討が必要とされており、マサチューセッツ州を含む二州は再審議を待たねばならない状態だ。
家庭を取り巻く諸問題を研究する保守派団体FRC(ファミリー・リサーチ・カウンシル)のトニー・パーキンス代表は、「未だに?眠っている?米国中部は、五月十七日を迎えて後悔する前に声を発さなければ、己の身に降りかかってきたときにはもう手遅れになる」と警告した。
同代表は見通しを語り、五月十七日を機に連邦憲法修正は同性婚の禁止に向けて大きく前進する、としている。