日本キリスト者医師連盟(東京・新宿区 石田武院長)は去る15日、淀川キリスト教病院(大阪・東淀川区)でシンポジウムを開催し、「10代の性と命(いのち)」を主題に現代に生きる若者の性の乱れと周囲の在り方について論議した。福音主義医療関係者協議会(EMF)・日本キリスト者医科連盟大阪部会の共催で行われた。
戦後の古い伝統は時代の潮流に置き去りにされ、人々の考え方や習慣は大きく変わってきている。昨今では性倫理に関しても社会的に大きく取り上げられている。その解決の糸口もつかめないまま若者の性行動は活発になり、望まない妊娠、急増する若年妊娠、離婚、性虐待や幼児虐待も増えている。性感染症も増加しており、エイズの爆発的増加につながるおそれもある。
同医師連盟は普段一般社会で正面から向き合いにくい「性」について議論の場を設け、医師としての目、キリスト者としての目で現在の問題を追求した。世の価値観に影響されるままの若者に対して具体的な取り組み方を学習する機会となった。
集会の前半は4人のパネリストによる発浮ェあった。大阪市保健所・保険主幹の下内昭師、南大阪病院小児科医長・西機哲夫師、マナ助産院院長・永原郁子師、小さないのちを守る会代払辻岡健象氏から各職場における様々な医療領域から見た昨今の医療問題や性感染に関する問題について言及。後半は参加者を交えての質疑応答の時間となり、熱のこもった話し合いがなされた。
キリスト者として正さなければならない世の悪習に関してどうあるべきなのか、日本のクリスチャンらは社会に強く主張していかなければならない必要性が語られた。未信者には与えられていない聖書によってすべての答えが与えられている者が世にさまよう人々を導くことが現代に生きるクリスチャンの使命だとした。