世界保健機香iWHO)と国際自殺防止協会(IASP)は10日から14日にスウェーデン・ストックホルムで開催された「世界自殺防止会議」で、初日の9月10日を「第1回世界自殺防止の日」として制定。自殺に対する社会的警戒心を促すのが目的だ。WHO、IASPは全世界的に自殺が交通事故、災害、疾病などに続いて13番目に多い主要死因として集計されたことを明らかにした。15歳から44歳の死因の中で自殺は四番目に位置する。また2002年には人口10万人当たり14.5人が自殺したという分析結果もある。
毎年自殺で命を失う人々も急増している。IASP会長ディエゴ・デ・レオ氏は「2000年には全世界で約81万5千人が自ら命を絶ったと推定されている」と明らかにした。40秒毎に1人ずつの自殺行列がつながっているというのだ。デ・レオ会長は「自殺に成功した人より失敗した人々がもっと多いという点に問題の深刻性がある」とし、「自殺を図った人々は精神的、社会的、経済的に大きな打撃を受ける」と指摘した。福祉システムがよく整った先進国では主にアルコール中毒.¥、家庭不和、無力感などのため自殺する人が多いとWHOは分析した。
1999年スイスでは自殺件数(1300件)が交通事故による死亡件数(516件)を大幅に上回るなど、自殺が圧倒的な死因となるなど、事態は想像以上に深刻化している。日本は1日平均100人が自殺する「自殺天国」という汚名を受けている。90年以降続いた長期的な不景気で大量失業者が発生し、「無迫ヘ者として認識され、社会的立場や信頼関係の損失につながった」と失望する人々が鬱病になり、自殺行為に走る例が急増したと専門家たちは分析した。香港では97年中国に返還されて以来、景気下降で不動産と株価の沫獅ノつながり、莫大な借金に苦しむ人々が多数自殺を図ったと新華通信が9日報道したばかりだ。
香港では去年1100人が自ら命を断ち、自殺者数は10万人当たり16.4人に到達。前年に比べて10%増えた。東欧圏では長期失業による生活苦が自殺の第1要因となった。
IASPは「自殺願望を抱いたり自殺後遺症に苦しむ人々にこそ社会の助けが必要だという点を訴えるため、今年初めて“9月10日”を『自殺防止の日』に制定した」と述べた。IASPは今後毎年この日にスウェーデン・ストックホルムで定期会議を開き、国別に自殺率を減らすための支援方案を論議する事にした。