北朝鮮の核開発問題を巡る6カ国協議を前に各方面の準備が進む中、北朝鮮による拉致被害者の家族会と救う会(会長 横田滋氏)は21日、外務省の藪中アジア大洋州局長に、6カ国協議で拉致問題を取り上げ、早急解決に全力を尽くすように求める要請書を提出した。
家族会によると、藪中局長は「皆さんの意向に沿って頑張りたい」と述べたという。
要請書は、1)拉致被害者の全員返還ができない場合、北朝鮮に対して経済制裁を行うこと、またこれに関して米韓中露4カ国に同調を要請すること、2)拉致問題の全面解決がなければ経済、食糧支援をしないことを明確にすること を求めた。
6カ国協議のための動きとしては21日、各国からの参加者が明らかになった。北朝鮮からは金永日(キムヨンイル)外務次官。金次官は核問題や対米交渉で前面に出たことはなく、北朝鮮が実質的協議に踏み込む意思があるかどうかは不透明だ。