北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみ(失跡当時(13))父滋さん(70)と母早紀江さん(67)ら(共に福音キリスト教会連合・中之島キリスト教会員)が9日、大分市の集会で講演し、早紀江さんは8月下旬の3日間に開催される北朝鮮核開発問題をめぐる6カ国協議に関し、政府は拉致疑惑を毅然とした態度で解決に向け努力することを要請した。共同通信が報道した。
「北朝鮮に拉致された日本人を奪還する大分の会」主催の本州海にはおよそ600人が参加。拉致被害者の家族5人が心境を語り、めぐみさんの父滋さんは「拉致は究極の人権侵害。現在進行形のこの問題に関心を持ち続けてほしい」と呼び掛けた。
23歳のとき失跡した市川修一さんの義理の姉龍子さん(57)は「日本はどう喝されると北朝鮮を支援する。弱腰外交はうんざりだ」と政府を批判。
26歳のとき失跡した松木薫さんの姉斉藤文代さん(58)も「被害者の親は年老いた。もう時間がないのです」と誤記を強めた。
同9日、北朝鮮は同6カ国協議に関して論評を出し、日本に対して「日朝間ですでに解決済みの『拉致問題』を6カ国協議に持ち出し、協議に人為的な難関を作り出そうとしている」と指摘、「日本が会談の前途に暗雲を投げかけている」と批判した。北朝鮮側のこのけん制に対する日本側の姿勢に注目である。