緑のサヘル は,飢饉を未然に防ぐ環境を作りだすための植林,農業支援,井戸掘削,野菜の種子貸出し,改良カマドの普及活動などを本来行っている非政府団体(NGO)。先日にも,天候不順による穀物生産量の大幅な減少が招いた「チャド飢饉」のための緊急措置として支援活動が行われたが,今回は,年間を通して行われている継続的な活動のうち,この時期に行なわれている「野菜栽培」に関して報告が届いた。
現在,チャドを始めとする西アフリカ諸国は,10月から5月にかけての乾期の真っ只中で,毎月の降水量がほぼ0mmとなる。農業を営む家庭の男性は主に出稼ぎのために家を留守にするか,家の補修や村の共同作業に参加して過ごしている。
この地域では,食料供給の中で,家庭の野菜栽培による野菜が大きな割合を占めている。栽培を行なうためには助ェな水を確保しなければならない。そのため,緑のサヘルでは野菜畑の中に井戸を掘り,水の安定した供給を確保するよう努める。また,栽培技術指導や農機具の貸出しも行なっている。
これにより,乾期が最も厳しくなる3月までの間に,多種の野菜を栽培することが可狽ニなり,食料事情の改善や,野菜販売による収入により,医薬品,生活用品や,子供たちの教育費などの資金を得ることができる。
今後しばらくの間は野菜栽培が継続され,雨期に備えて畑を耕し,雨期開始と同時に穀物の栽培が始まる。この時期には雨の恵みを利用して植林も行ない,地域の人々は忙しい日々を送る。
緑のサヘルでは,これらの活動の大きな支えとなる寄付金活動を,ウェブサイト上で行なっている。
※支援寄付金の送金方法,その他の活動に関してはこちらのサイトをご覧ください。
http://www.ngo-arena.org/sahel.html