APEX・アジア民間交流グループ (Asian People's Exchange)は,2月1日,『アジアの環境問題を見る・考える--水と衛生の視点から』と題したセミナーを開催する。今回で135回目となる同研究会では,講師に長岡技術科学大学の原田秀樹教授を迎え,アジア各国の抱える環境問題の現状を探る。
近年アジア各国で増加している人口の増大や都市化,工業化の進展に伴い,大気汚染,水質汚濁,廃棄物問題など,様々な環境問題が発生,深刻化している。「経済発展や貧困の解消と環境の保全を両立することは可狽ナあるか」との問いに対し,来場者は,講師の講演を通して解決の糸口を見出すという趣旨。今回講師を務める原田秀樹氏は,インドやバングラディシュをはじめアジア各地の環境破壊の現場を自らの足で歩き,その解決に努力してこられた。今回の講演では,特に水と衛生の問題に焦点をあてながら,アジアの環境問題の現況と,その解決のための方策について話を伺う。
アジア民間交流グループ・APEXは,アジアを舞台に海外協力,交流の活動を続けている非政府組織(NGO)。1987年の発足以来,インドネシアを主な活動領域として,現地のNGOと協力しつつ,低価格住宅供給,職業訓練,排水処理などの活動を行ってきた。現在中核的な事業となっている排水処理適正技術の開発・普及事業は農村部の文化的発展に大きく貢献し,今後はバイオマスエネルギーのプロジェクトなどにも取り組む。日本国内では,公開セミナーや語学講座,大学生をアジアのNGOへ派遣するプログラムなどを例年実施している。
第135回 APEXセミナー
『アジアの環境問題を見る・考える〜水と衛生の視点から 』
講師:原田秀樹氏(長岡技術科学大学教授)
【日 時】 2003年2月1日(土) 午後2時−午後4時30分
【会 場】 環境パートナーシップオフィス EPO会議室 (地図:http://www.geic.or.jp/epo/access.html)
渋谷区神宮前5-53-67コスモス青山B2F TEL:03-3406-5180
(地下鉄侮Q道駅からB2出口を出て、約5分)
【参加費】 一般 800円 会員 300円
【お問い合せ先】 APEX事務所 TEL:03-3875-9286 E-mail:[email protected]
※NGO (Non-Governmental Organization): 人権,人道,環境,軍縮などの分野で活動する民間の国際協力団体のことで,英文名のイニシャルをとってNGOまたはINGOと略称される。その実例は数多くあるが,そのなかで比較的よく知られ,また重要な活動をしているものは,国連(経済社会理事会)と協議関係にあるNGOである。
※バイオマス(生物体)エネルギー: もともと生物体であった有機物を固体燃料,液体燃料,気体燃料に変化させ利用するエネルギー。人類は,数千年にわたり薪や木炭を燃料に,また,家畜の糞を燃料や肥料に使ってきた。こうしたバイオマスエネルギーは,太陽エネルギーが植物により変換され生物体に蓄えられたものであり,化石資源とは異なり,再生可狽ネエネルギーとなる。バイオマスエネルギーを燃やしたときに発生する二酸化炭素は,植物の光合成によって再び体内に固定化されるため,エネルギー資源としての循環型利用ができる。