首都圏キリスト教大会第2日目の13日午後6時半から、東京青山学院大学講堂で一般大会が行われ、JTJ(Jesus To Japan)宣教神学校学長の岸義紘牧師が聖書のメッセージを語った。またこの大会のために結成された賛美チーム「おじさんバンド」が岸牧師のサックス演奏とともに特別演奏を披露。講堂大スクリーンには東京の夜景と聖書の御言葉が映し出され、参加者全員で”Above All”を賛美した。岸牧師は「今、仲良く生きるために」(ヨハネの手紙一1:5-10)と題して愛のメッセージを伝えた。
岸牧師は、今の日本の家族には「愛」がないことを、具体例を挙げながら強調した。単身赴任の父親が仕事を優先にして家族を省みないことで生じる母子心中事件などは、父親が週に一度でも家族に連絡を取り、現状を説明し、愛のコミュニケーションをとれば防ぐことができる。家族とのコミュニケーションが欠けて愛が欠如することで、あらゆる犯罪や心の病が発生する。現代の日本は物質にあふれている。「もはやもうこれ以上物質による満たしはいらない、今の日本に必要なのは、真実の愛である」とし、神の真実の光の中に帰るよう聴衆に促した。岸牧師は目に涙をためながら、現代日本の愛のない家族の惨状を回復させる必要性を聴衆に訴えた。
イエスは福音書で「わたしは世の光です」と述べている。メッセージの後半ではヨハネの手紙第一1章9節「自分の罪を公に言い表すなら、神は真実で正しい方ですから、罪を赦し、あらゆる不義からわたしたちを清めてくださいます。」という御言葉に焦点を当て、もし今集まっている人たちの中に、過去の罪を抱えたままにしていたり、人を憎んだままどうしても赦せず、心に不安・怯えを抱えたままの人がいるならば、「天のお父様に告白しなさい」と促した。我々人間にとって、言葉としては簡単であるが、最も言うに難しい言葉が「ごめんなさい」という謝罪の言葉である。岸牧師は、このもっとも難しい言葉を誰にも話すことができなくても、ただイエス・キリストだけに告げてみることを勧めた。また何か人にひどいことをされて、その人が「ごめんなさい」と懸命に言おうとしているにもかかわらず、それに気づかず頑なに赦さない人に対しても、神の御言葉に従って「赦す」ように勧めた。
岸牧師は、ただ「ごめんなさい」という言葉を神に言うなら、愛する主イエス・キリストがすべての人の罪の代価として十字架につけられたことで、この福音の時代には無条件に誰でも過去の罪が赦され、すべての悪から清められ、回復の道へと導かれると説いた。
今の時代は家族の誰もが時間に追われ忙しく過ごしている。しかし「忙しい」という状態においては極めて注意が必要である。「忙」という字は、「心」が「亡びる」と言う意味を持っている。私たちが忙しさの中に「闇の中」を歩むのではなく、しっかりと主イエスを見つめて「光の中」を歩む必要性を強調した。
メッセージ終了後、それぞれ聴衆らは御言葉のメッセージを黙想し、深く祈りを捧げた。
岸牧師はメッセージ前の特別演奏で、"Amazing Grace"、「主の祈り」などをサックスで熱演した。会場に集まった多くの人々が演奏に心を一つにし、主を賛美した。