本当の自分と正直に向き合い、人生の傷、とらわれ、悪習慣からの解放へと参加者を導くプログラム「セレブレイト・リカバリー(CR)」の全体集会が10日、聖書キリスト教会東京教会で開催された。ノンクリスチャンやCRに関心を持つ信徒ら45人が参加。今年度2度目の集会となる。パーパス・ドリブン・ジャパン主催。
はじめに、聖書の福音的なメッセージを中心にすえた「回復の8原則」(マタイ5:3〜10)が朗読された。
▲原則1「自分が霊的に貧しいということを知っている人は幸いです」--私は神ではないということを認めます。悪いことをしてしまう自分をコントロールする力がないこと、そして自分の人生が手に負えない状態にあることを認めます。▲原則2「悲しんでいる人は幸いです。その人は慰められるからです」--神が生きておられること、神にとって私は大切な存在であること、そして神には私を回復させる力があることを心から信じます。▲原則3「柔和な人は幸いです」--私の人生と意志のすべてを、キリストの配慮と導きにゆだねることを意識的に選択します。▲原則4「心のきよい人は幸いです」--正直に自分の心を点検し、自分の犯した過ちを自分と神と信頼できる人に告白します。▲原則5「神の御心に生きることを何よりも願う人は幸いです」--神が私の人生において変えたいと願っておられるすべてのことに喜んで従い、性格上の歪みを直してくださるように、へりくだって神に求めます。▲原則6「あわれみ深い人は幸いです。平和をつくる人は幸いです」--すべての人間関係を振り返り、自分を傷つけた人たちを赦し、また自分が傷つけてしまった人たちに償いをします。ただし、その人や他の人たちをさらに傷つけることのない場合に限ります。▲原則7--日々、神と交わる時間を確保して自分自身を吟味し、聖書を読み、祈ります。それは神ご自身を知り、私の人生に対する神の御心を知って、その御心に生きる力を得るためです。▲原則8「神の御心を行っているために迫害されている人は幸いです」--自分の生き方と言葉を通して、この良い知らせを伝えるために、神が私を用いてくださるよう、自分自身を神に明け渡します。
次に、東京バプテスト教会(東京・渋谷区)で宣教師として働くマーク星崎師が、CRでの自身の体験を証(あか)しした。星崎師は現在、自分の中にある「共依存」の問題に取り組んでいる。
「共依存」とは簡単に、他者に必要とされることで自分の存在意義を見出すことをいう。共依存者は具体的に心の中で、次のようなことを考える傾向がある。
「▲私が自分を好ましく思えるかどうかは、あなたが愛してくれるかどうかにかかっています。▲私が自分を好ましく思えるかどうかは、あなたに受け入れられているかどうかにかかっています。▲あなたが葛藤を覚えると私の心も動揺します。私の関心は、あなたの問題を解決することや、あなたの痛みを和らげることに向けられています。▲私の関心は、あなたを喜ばせることに向けられています。▲私の関心は、あなたを守ることに向けられています。▲私のセルフイメージは、あなたの問題を解決することによって支えられています。▲私のセルフイメージは、あなたの痛みを和らげることによって支えられています。▲私の時間は、私の趣味や興味にではなく、あなたの趣味や興味に費やされています。▲あなたの服装や身だしなみには、私の好みが色濃く反映されています。▲あなたの行動には、私の好みが色濃く反映されています。▲私は自分の感情には鈍感ですが、あなたの感じていることは敏感です。▲私は自分が何をしたいのか分からないので、あなたがしたいことを尋ねます。私は自分では決められません。▲私の将来の夢は、あなたとつながっていることです。▲拒絶されることに対する恐れが、私の言動を左右しています。▲あなたの怒りに対する恐れが、私の言動を左右しています。▲私は人間関係において安心感を得るために、よく物を与えるという方法を使います。▲あなたと付き合っていくにつれて、私の人間関係の輪は小さくなっています。▲あなたと結びつくために、私は自分の価値観をわきに追いやっています。▲あなたのやり方や意見を自分のものよりも重視しています。▲私の人生の価値は、あなたの人生の価値に直結しています。」
星崎師は、これまで他人の問題をなんとか自分が解決しようとしていた姿を、「自分が神を演じていた」と表現した。「自分の力で相手を変えるのではなく、ただ主イエスの力で相手が変えられること」が重要であり、「ただ神の栄光を現すために、謙遜な姿で相手に仕えることを知った」と自身が実際に体験しているCRでの回復の歩みを証(あか)しした。
集会の最後には、参加者全員が「平安の祈り」を朗読した。この祈りは、CRの集会で参加者全員が最後に祈るものとして世界的に広く用いられている。
◆平安の祈り
「神様、どうか私にお与えください
変えられないものを受け入れる心の平安を
変えられるものを変える心の平安を
変えられるものを変える勇気を
そして、その違いを見極める知恵を
与えられた一日を精一杯生きることができるように
一瞬一瞬を楽しむことができるように
苦しみは平安への通り道であることを
受け入れることができるように
たとえ自分の願い通りにならなくても
主イエスがされたように
この罪深い世界をそのまま受け入れることができるように
もしあなたの御心にゆだねるなら
あなたがすべてを正しく導いてくださることを
信じることができるように
そうすれば、私はこの地上において幸いな人生を送り
また天国においては、あなたと共にある最高の幸せに
あずかることができるでしょう アーメン」
全体集会の後、参加者はそれぞれ4つの男女別スモールグループ(1グループは約10人)に分かれ、「子供の頃、人の注意を引くためにあるいは自分を守るために、あなたが使った方法(処世術)にはどんなものがありますか」という質問をテーマに、自由な交わりの時間を持った。
次回全体集会は、2月24日午後7時半から(6時半からは食事会)、場所は同じく聖書キリスト教会東京教会で開催予定。参加は無料。問い合わせはパーパス・ドリブン・ジャパン(P.D.J.)事務局(電話03・5984・3576)、またはホームページhttp://www.pdjapan.com/(P.D.J.公式サイト)まで。