日本聖書協会のスタッフが11日、淀橋教会(峯野龍弘牧師、東京・新宿区)の主日礼拝で、聖書出版のための協力募金を呼びかけた。スタッフは、同協会で実施中の各種の聖書出版計画を説明し、礼拝出席者に活動支援の賛同を求めた。
同協会募金部主事補の吉崎芳子氏は、外国語訳聖書と手話訳聖書の2つのプロジェクトについて説明した。
海外聖書制作プロジェクトでは、自国で聖書の製作が難しい国々へ、それぞれの国の言語で書かれた聖書を頒布している。今年は、エジプト、タイ、マレーシアなど世界各国におよそ12万冊にも上る聖書を頒布した。同会によれば、5千円で10冊の聖書を送ることができるという。
また手話訳聖書制作では、日本ろう福音協会(松本英二理事長)による聖書事業を03年から聖書協会が資金的にバックアップしている。生まれつき、または幼少時に聴力を失ったろう者にとって、活字で書かれた日本語はほぼ外国語に等しく、彼らは手話を母語としている。現在、ろう者は国内で約10万人いるとされている。2018年までに旧新約の全巻を手話に訳し、ビデオに収録するという目標を掲げている。
これまで、新約ガラテヤ書、マルコによる福音書、ヤコブの手紙、旧約のヨナ書、ルツ記などを訳し終えた。今年8月には使徒言行録1〜14章、15〜28章がDVDで発売された。1枚100円。創世記1〜15章も年内に完成予定だ。
日本聖書協会は公式サイトで、クレジットカードを利用しての献金も受け付けている。受付窓口に関する詳しい問い合わせは同協会ホームページ(http://www.bible.or.jp/)、または募金部(03-3567-1980)まで。