健全な教会形成のために聖書信仰に忠実な牧会者の育成をめざす日本教会成長研修所(尾山令仁理事長、以下JCGI)が11月28日から12月1日まで、ヤマハリゾートつま恋(静岡県掛川市)で全国合同研修会を行った。今回は全国から110人の牧師や教会リーダーが出席した。
JCGIは1983年から毎年、教会形成や開拓伝道にかかわる牧師や伝道者ら12人を集めて研修を行っていたが、99年からは地域別に研究所を開設し、沖縄、関西、東北、北海道地区で、2000年に関東地区、01年に九州地区でそれぞれ研修を開始した。これまでに約300人の牧師が研修を終え、宣教の現場で活躍している。
今回は地域別研修(2年間)を修了した27人の牧師による卒業論文発表会があり、卒業式も行われた。
2日目の評議員会では、活動報告、地域別研修、教会開拓のためのネットワークのなどが議題となった。この評議員には、国内の主要教会の牧師69人が奉仕している。JCGIは米国の宣教団体「アジアン・アクセス」の働きとして始まったが、同団体は現在、日本を含むアジアなど8か国で教会リーダーの養成活動を行っている。
これまで、JCGIはアジアン・アクセス米国本部から多くの経済的援助を受けて運営されてきた。今回の評議員会では、JCGIの経済自立に向けて、今後は国内諸教会からの支援を広げることで合意した。これにより、本部から日本への援助枠を他のアジア諸国の活動に充てることができるという。
アジアン・アクセスの中で日本が果たす役割は大きい。「日本の教会成長研修のアイデアがアジア諸国に紹介されている。欧米型ではなく、その国の状況に合った展開をしたJCGIの研修方式が、アジア諸国でも受け入れられる傾向にある」(川崎廣JCGI総主事)という。
3日目と最終日には、米国フラー神学校教授のエディ・ギブス師による公開講演が行われ、参加者に好評だった。
本紙の取材に対し、川崎総主事は「今回発表された卒業論文はどれも力作ぞろいで、各自の牧会の現場で実践すれば、素晴らしい主の働きが現されるだろう」と、日本宣教の発展への期待感を示した。
JCGIは来年の1月から3月にかけて、関西地区でバルナバミニストリー(コーチング)の研修会を開催する。また来年10月には米国東海岸の成長している教会を訪問するビジョンツアーも計画している。