福音的神学の視点から日本国憲法を研究して平和を訴える「教会と国家学会」(高橋力会長)の定期研究会が11日、衆議院第一議員会館(千代田・永田町)であった。13人が参加した。
この集まりは、故戸枝義明牧師(日本基督教団仙台市民教会)を初代会長として2001年10月に発足した。戸枝師は自ら教会を牧会しながら、東欧教会との平和交流、ケニアやウガンダとの友好協力など国際文化交流に携わり、世界に広く社会的な功績を残した。キリスト教教会の担うべき役割を研究し、日本が世界平和に大きく貢献する国家になることを願う団体だ。
研究会では、キリスト教ガリラヤ福音教団(千葉県市川市塩浜4-2 ハイタウン塩浜9-604)代表で同会副会長を務める秋山昇牧師が「ロシアにおける教会と国家」というテーマで、ロシア正教分離派に関する研究内容を発表した。参加者は、日本の現状との結びつきが少なく普段なじみのない内容に戸惑いと驚きを感じていたが、発表後には、参加者が独自の視点から活発な質疑を行った。ロシア宣教の現状や旧ソ連統治下の反宗教運動に関する質問もあった。
主催スタッフは「次回からはもっと時事的な問題を取り上げていきたい」と話していた。2006年6月に総会を兼ねて行われる定期講演会には民主党の土肥隆一衆議院議員が政局の現状を主題として講演予定。土肥氏は自らが呼びかけ人となって、今月30日にキャピトル東急ホテル(千代田・永田町)で行われる「国会クリスマス晩餐会」の準備を進めている。