2005年11月11日12時12分

米メガチャーチから教会形成研究 聖書キリスト教会でセミナー

 リック・ウォレン牧師のサドルバック教会(米カリフォルニア)と並んで米国で最も有名なメガチャーチの一つ、ウィロークリーク・コミュニティ教会(ビル・ハイベルズ牧師、イリノイ州)の教会形成の方式を日本に紹介する団体「ウィロークリーク・ネットワークジャパン」(宮本安喜事務局代表、以下WCJ)が3日、聖書キリスト教会(尾山令仁牧師、東京練馬区)で教会セミナーを開催した。本郷台キリスト教会の池田博主任牧師と月井博教育牧師が講師として参加。教会の霊的、量的成長を願う牧師信徒約120人が集まった。

 今回のセミナーは、米国で成功したウィロークリーク方式(以下WC)を日本の教会にどのように適用するかがテーマとなった。午前の講義で池田師は、新約聖書「使徒の働き」の教える教会像を踏まえてセルグループを中心とする教会牧会を紹介した。午後は月井師が具体的なセルグループの実践方法を説明し、参加者が実際に7〜8人のセルグループを体験した。

セルグループの様子ⓒWCJ
 セルグループは、本郷台キリスト教会の方式を採用し、「4つのW」に沿って進めた。
?Welcome:新来者のために簡単なゲームなどで雰囲気を和ませる。
?Worship:聖書を読み、ともに賛美する。
?Word:礼拝のメッセージ、デボーションや聖句から学び、実生活での体験を通して感じた恵みを分かち合う。
?Work:伝道。今回は、自分の知人や親戚でまだ救われていない人の名前を教え合い、グループ全体で祈った。

 米国と違い、日本ではほとんどの求道者がキリスト教的な文化背景を持たない。このため、WC方式を日本で実践するには、求道者と教会をつなげる強い架け橋が特に必要となる。

 「現場で求道者をグループにどのように溶け込ませるか」との質問に対し、月井師は「聖書の言葉をそのまま話すのではなく、まず自分の証しを語ることが大切」と答えた。教会外での活動を通して交流を深めることも重要と語った。

 宮本代表は「私たちは聖書的に機能する健全な教会、日本に根ざし日本人に理解していただける教会を目指している。日本でWC方式を用いるためには特別な努力が必要。様々な教会に働きかけて多くの人々に活動を知ってもらいたい」と意気込みを語った。

 WCJは、ウィロークリーク教会で実際に使用されている訓練コースキット「感染力の強いクリスチャンになる」「ネットワーク」や書籍「小グループで教会は変わる」「勇気あるリーダーシップ」の監修・出版を通して全国の教会にWC方式を紹介している。

 WCJは今月15〜22日にウィロークリーク教会を訪問し、WC方式の体験や担当者との交流を通して研究を深める予定だ。WCJに関する詳しい問い合わせは事務局(電話:042・526・7341)または公式サイト(http://www.willowcreek.jp/index.html)まで。