NIV聖書などを発行する米・国際聖書協会が南米諸国の貧困層を対象に聖書頒布と伝道のキャンペーンを実施中、と英クリスチャントゥデイ紙が現地時間17日に伝えた。
同紙によれば、同協会はブラジル、コロンビア、エクアドル、ガテマラ、メキシコ、アルゼンチンでキャンペーンを実施。最低10万冊の聖書を無償配布するほか、子供の路上生活者に精神的ケア、食糧、居住施設を提供する複数の団体と提携して伝道活動を展開する。
これらの国では、計数千万人以上が貧困水準を大きく下回る生活をしているという。安定した収入のない人々は聖書を入手する機会がほとんど皆無だ。
また、路上生活を送る子供たちだけでも最低4千万人以上いるとされている。最低限の生活ができずに犯罪や麻薬に手を染めることが多い一方で、政府にはこうした子供たちを支援する制度や経済力がないのが現状という。
南米諸国では、キリスト教諸派の教会が信徒の急増を報告している。ブラジルは昨年、聖書頒布数で、これまでトップを守ってきた米国を抜いて世界第一位になったと伝えられている。一方で貧困地域など福音が届いていない層も依然として多い。