イエス・キリストの誕生の地とされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムの聖カテリナ教会で24日深夜から25日未明、クリスマス恒例のミサが行われた。西岸各地や欧州などから訪れた信者らが平和への祈りをささげた。ミサには、イスラム教徒のアッバス自治政府議長も姿を見せ、「キリスト教徒の兄弟たちにお祝いを伝えたい」と記者団に話した。共同通信などが25日伝えた。
自治政府内部の対立激化や、イスラエル軍のガザ侵攻などの影響で巡礼者や観光客が激減していたベツレヘムにも、この日は久々に多くの人々が集まり、クリスマス前日の数日間市内のホテルが満室になるなど賑わいを取り戻している。
だが、ガザ市内で今月中旬に情報機関幹部の子ども3人が殺害されたことを配慮して、ガザ地区のカトリック教会で同日深夜のミサを取りやめるなど、パレスチナ自治区ではまだ予断を許さない緊迫した状況が続いている。