イエス・キリストの誕生を祝うクリスマスが近づく一方で、生誕地ベツレヘムは寂しい様子だ。カトリック信徒であるヴィクトール・バタセフ市長が15日(日本時間)、世界のキリスト教徒に対し、ベツレヘムを訪問してもらいたいと語った。市長は地元メディアのインタビューで「キリストにある兄弟となったキリスト教徒の皆さん、ベツレヘムを訪問して強い連帯を示してほしい」と述べた。
ベツレヘムではクリスマスの雰囲気を感じることさえ難しい。過去6年間のイスラエルとパレスチナの衝突によって、イエス様のご降誕された歴史的都市ベツレヘムは、高いコンクリートの壁に囲まれている。検問の通過が空港の出入国手続き以上に厳しくなり、西方からの支援も絶たれると、多数のキリスト教徒がここを去っているからだ。
ベツレヘムで飲食店を営むクリスチャンは、「まるで十字架につけられたかのような状況。たくさんの人々がこの町を後にした」と話した。キリスト教徒の人口は一時期ベツレヘムの85パーセントに達したこともあったが、今や80パーセント以上がイスラム教徒だ。