中国黒竜江省高級人民法院がこのほど、殺人罪で死刑判決を受けた中国政府非公認教会の幹部3人の刑を執行したことが分かった。国内メディアの報道でわかった。
香港の人権団体は、2007年1月に中国で死刑制度の是非を最高人民法院(最高裁)が一元的に審査する制度が始まるのを前にした「性急な執行」と批判している。
死刑執行されたのは「三班僕人」と呼ばれる宗教組織の創設者を含む幹部3人。別の非公認宗教組織との衝突で20人前後の死者を出した事件に絡み04年に逮捕され、死刑判決を受けた。
「三班僕人」は99年に中国当局から「邪教」に指定され、取り締まりの対象になっていた。
香港の人権団体「中国人権民主運動情報センター」は、裁判所の事実認定に疑問が多いとして「背景の複雑な死刑囚の刑執行を停止し、(下級裁判所は)執行の是非を最高裁の判断に委ねるべきだ」と訴えている。